商品の紹介記事を書く、自社メディアのコンテンツ記事を書く、ビジネス用のSNSで記事を書くなど、ライティングが必要となる仕事が発生した時、みなさんはどのように対処しますか? 今回はライターの募集手段について考えてみたいと思います。
web時代の今、ライティングの需要は高い
出版や広告など、ライティング業務を必要不可欠とする業種はさておき、そのような業種でなくても、業務のなかでライティングが必要となる場面はたびたび発生します。とくに今はどのような仕事においてもwebが欠かせない存在ですので、webまわりで文章の作成をしなければならないことが非常に多いのではないでしょうか。マスコミ歴17年の筆者ですが、働き始めた当時はマスコミ業界でもwebの仕事はほんの一握りで、ほとんどが紙媒体の仕事でした。時代とともにweb媒体が躍進し、一世代前とはまた異なるライティングの需要が高まっているのです。
ライティングの仕事は多様。依頼の方法とは?
ライティングの仕事といってもその内容は、素人でも書ける簡単なもの(いわゆる未経験者歓迎レベル)から、ライターとしての経験や知識を持ち合わせていないと難しいものまで、大きく異なります。レベルやボリュームや内容など、多様なライティング仕事がある中で、どのようにライターを募集するのが賢い方法と言えるのでしょうか。まずは考えられる手段を挙げてみましょう。
《ライティングの仕事を依頼する方法》
① 専門の会社に依頼する
② フリーランスのライターに直接依頼する
③ 人材エージェントを通して募集する
④ クラウドソーシングで募集する
ほかにも方法はありますが、今回は上記4つについてメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
それぞれのメリットとデメリットを検討!

① 専門の会社 → コストは高めだけれど安心感あり
専門の会社への依頼とは、例えば広告制作会社や編集プロダクション等の制作会社にライティングを発注するということです。プロの集団に任せる安心感があり、制作会社の規模によってはボリュームの大きな案件を任せることも可能になります。一方で、企業間の取引になる分、コストは高くなりがちです。また、会社の実績を見て依頼したところ、担当になったライターのレベルが今ひとつであったというケースは実は少なくありません。「人材」まで選ぶことができないのは(担当者を指定することもありますが)、企業へ依頼する際の落とし穴でもあります。
② フリーランス → 品質とコストのバランス◎だがリスクに弱い
フリーランスのライターに声をかけて直接依頼する場合、その多くはもともとの知人あるいは人からの紹介など、コネクション頼みでライターを確保することになるのではないでしょうか。仕事ぶりを知っているライターであれば品質は保証されますし、対企業よりも対個人のほうが、予算に合わせて報酬の交渉をしやすいという利点があります。得意な分野を持っているライターも多く、報酬以上のクオリティの仕事をしてくれる人も少なくありません。オープンイノベーションの視点からも、外部のプロフェッショナルを自社の仕事に活用することはメリットです。ただ、対個人の依頼では、何かトラブル(例えばライターが急遽対応できなくなったなど)が起きた際にやや不安であるというリスクがあります。
③ 人材エージェント → 採用コストが嵩み時間もかかる
エージェントを通してライターを募集する場合、品質の担保やリスク管理という点で考えれば、個人と直接取引をするより確実かもしれません。ただ、エージェントを通す分、当然ながら採用コストは嵩みます。また、エージェントを通す分だけ採用の工程は増えるので、迅速にライターに仕事を依頼したい場合にはあまり向かないかもしれません。
④ クラウドソーシング → 早い&安いが魅力だが品質の判断が難しい
クラウドソーシングで募集するメリットは不特定多数の個人に対して募集をアナウンスするため、人材がスピーディーに見つかりやすいこと。手を挙げた人の中から最も案件にフィットしそうな人材を選べること。そして、他の方法に比べてクラウドソーシングのほうがライター案件の相場がやや低い傾向にあるため、コストを抑えられることが期待できます。ただ、納品される原稿がどの程度の品質であるか、事前に見極めるのが難しい時もあります。当然ではありますが、報酬に比例して品質も下がりがちなのが現実。依頼したい原稿のレベルに合わせて、条件を的確に設定することが大切です。
記事の目的やレベルに合わせて適宜使い分けを
このように、ライターの募集にはさまざまな手段があり、コスト、品質、手間、スピード感などにおいてメリットとデメリットが違ってきます。求めるレベルや記事の目的、どのようなことをライターに期待するかなど、案件に合わせて募集方法を使い分けるのが賢いと言えるのではないでしょうか。人材を上手に活用する手段として、多くの選択肢を用意しておくことは有効です。なかでもクラウドソーシングは新たな人材活用の手段として、企業が業務の一部を依頼する目的で便利に利用されつつあります。ライターに限らず、ぜひクラウドソーシングをさまざまな業務に役立ててみてはいかがでしょうか。